トップ選手の急死

 現役のトップ選手が心臓疾患で急死するサッカー界での負の連鎖が一向に止まらない。

 全世界にショックを広げたのが、2003年6月にフランスで行われたコンフェデレーションズ杯カメルーンMFのマルクビビアン・フォエ選手が準決勝のコロンビア戦中に心臓発作を起こして倒れ、28歳の若さでこの世を去った。04年1月には、ハンガリー代表FWのフェヘル選手が、所属するポルトガルリーグの試合中に急死した。

 事態を重く受け止めた国際サッカー連盟(FIFA)は、国際オリンピック委員会(IOC)などの提案も受けて突然死の要因を分析。先天的な心臓の弱さが一因と判断し、06年W杯ドイツ大会前には、出場選手全員の心臓検査を義務づけた。

 それでも悲劇は続いている。スペインでは07年8月に1部リーグ・セビリアのFWプエルタ選手がゲーム中に倒れ3日後に死去。09年8月には、中村俊輔選手(現J1横浜M)が所属していたエスパニョールのDFハルケ選手が、合宿中の心不全で死去している。

 産経新聞