桜の開花予想

 たかが開花予想、と言うなかれ。日本人とくにお酒飲にとって桜は特別の存在であるらしい。咲くと多くの人は心が浮き立つ。はらはらと散る桜の花びらを見るにつけ「忠臣蔵」浅野の殿様を思い出す。
 辞世の句に、花よりもまた・・・・それだけに先日、気象庁の「開花予想は誤っていた」という事で、二回目の全国予想が出たが、各地にに波紋がひろがった。
 計算ミスで東京、静岡、高松、松山の四箇所で実際より早い開花日を算出していたという。「観測史上最も早い」はずだった静岡の十三日が二十一日にずれた。
 データーと機器任せの予想だが、開花は人の目で確かめる。「標本木」に五、六輪咲くと開花宣言になる。いくら枝術が進んでも、最後は「人が頼り」になんだかホッとする。