独歩の詩碑

昭和二十年の終戦の混乱期が静まった頃「村長古谷治輔、助役林 茂」の村役場へ森山石一、村上盤太郎、田熊文助、上杉玉舟と言う、有名人が訪ねてきて、独歩ユカリの地「麻里府海岸」へ詩碑を建立致したく、何分ご配慮をと依頼の件であった。
 麻里府村役場も本腰を入れることになった。 井森工業㈱、井森今助社長が「麻里府出身」なので、片棒をかついでもにう事になり、祝島より石を取り寄せた、発起人には資金は無く、結局費用は全部井森社長の負担となり完成した。
 なつかしき我が古里は何処ぞや
        彼処にわれは山林の児なりき
             顧みれば、千里江山
                 自由の里は、雲低に没せんとす
   堀田 傳  故郷の今昔物語より