トンド焼き

 北は北海道より南は琉球(沖縄)まで交易が盛んでうつた別府の海岸には回船問屋が多く、正月には別府の港に帰ってくる船も多かった。
 正月をユックリ家族と過ごし、年が改まると舟や家の正月お飾りを海岸に持ち寄りトンド焼きを行い、航海の安全と家運長久を神に祈った行事で尾津方面の正月の行事であつた。火を炊く事は神事と言われ「燃える様な気持ちをささげ祈る」行事であるという。
 トンド焼きが終わると家族に見送られ、又新しい年の船出をして行った。
 こうして我々の先祖は海国男子として海外に発展して、近隣の人々が羨むような裕福な郷土を作った。
 堀田伝さん編集の故郷の今昔物語より