金曜日の日記

oekat82005-05-13

 今日は13日の金曜日 何事もなければ良いが。
 この道一筋 山登りは天からの贈りもの
 七人兄弟の中で一番身体が弱かった。 小学生のとき、並ぶといつも一番前であった。  四年生のとき、足を骨折した。 母が毎日背負って遠くの医者まで送り迎えしてくれた。 そのときの母の背中の温かかった事が今も忘れることができないと言う。 十八歳のとき、地元の会社に就職した。 たびたび体調を崩し通院は欠かせなかつた。 退職したある日、近くの川土手を散歩していると「一緒に右田ケ岳に登りませんか」と声をかけられた。
 誘われるままに、426メートルの右田ケ岳をめざしたが、血圧の異常を覚え、途中で引き返した。 数日後、再度挑戦してみた。 一時間二十分かかって頂上に辿り着いた。 うれしかった。 それ以上に、タンパクの量が増えていないことが判り嬉かった。
それから、周に一〜二回登ることにした。 すると、血圧が下がりはじめた。 毎日登るころになると、医者から血圧の薬も止めましょうと言われるまでになった。 運動のお蔭だ。 嬉しくて、それからは一日に三回、最高九回も登った日もあったという。 「人間は歩かんといけんのですよ」井上さんがこの十六年間に登られた回数、なんと九〇〇〇回。
 健康の身体は強い意志に導かれて自分がつくるもの。 この強い意志はひたすら続ける営みの中で養われていくものではなかろうか。  防府市 井上勇次さん 73歳
  山口県教育 4月号より転記。

右の写真は昨年の文化展 山登りの好きなかっこいい人