福島原発その後

 東日本大震災で深刻な被害を受けた東京電力福島第1原子力発電所で24日、1号機の中央制御室で照明が点灯した。同原発では3号機の中央制御室でも22日に照明が回復している。また1号機では原子炉を覆う圧力容器内の圧力が一時上昇し、東電は海水の注入量を減らして圧力を下げる措置をとった。24日中には3号機に真水を注入するポンプの復旧などを目指す。

 東電は24日早朝、23日からの作業中断の原因となっていた3号機からの黒煙が上がっていないことを受け、電源復旧作業などを再開。午前11時半ごろ、1号機の中央制御室で照明がついた。今後は原子炉内の圧力や温度、水位などを計測する機器に電気を通すことも目指す。

 また1号機では午前5時時点で、炉心を覆う圧力容器内の圧力が5.1気圧まで上昇した。23日に海水の注入を増やしたことで、蒸気の発生量が多くなったことが原因とみられる。東電は海水の注入量を減らし、午前7時時点では4気圧まで下がった。東電は現状では炉内の蒸気を外部に放出することは検討していないが、慎重に事態を見守る。

 一方、3号機では、午前5時35分から、使用済み核燃料貯蔵プールへの注水作業も再開された。東電は24日中にも、貯蔵タンクの真水を原子炉内に注入するポンプの復旧を目指す。このポンプは格納容器に接続している圧力抑制室から水を抜き取り、炉心に戻すこともでき、冷却を後押しする効果が期待される。。(産経新聞)