反日映画「南京」

 アメリカで製作されたガチガチの反日映画「南京」が、7月3日から中国本土で上映されたが。が、案に相違して観客が集まらず、北京や上海の映画館はどこもガラガラ。
 南京にいたっては、フィルムを買う興行主すら決まらず、未だに公開されていないのだそうだ。日本軍による南京大虐殺があったとされる年から数えて、今年でちょうど70年。
 アメリカで50万部のベストセーとなった「ザ・レイブ・オブ・南京」を下敷きにした映画「南京」が中国で公開されたのは、そんなタイミングを計算してのことだった。
 反日キャンペーン大好きの中国政府にとっては、勿怪の幸い。中国での映画公開にもひときわ熱心になるかと思われたのだが、どうも風向きが違うようなのであると言う。
 反日映画のズッコケぶりを、外交評論家の宮崎正弘さんは次のように解説する。
 「政府が支援するなら、無料チケットをバラ撒いて国民を動員するが、「南京」はそういう映画ではないようです。きっと来年の北京オリンピックを睨んで、中国は関係ないという態度をとっているのでしょう。」

 週刊新潮 7/26号 ワイド特集 悪い時 記事より引用