競走馬

 越後から出て天下を取った田中角栄氏が「今太閤」ともてはやされていた1973年。一頭の馬が社会現象にまでなった。中央競馬皐月賞を制したハイセイコーだ。
 詩人寺山修司さんが長文詩を贈り、騎手が歌った「さらばハイセイコー」もヒットした。次いで一世を風靡したのがオグリキャップ
 引退レースになった90年12月の有馬記念で「感動のラストラン」といわれる勝利を収めた。競馬ブームを巻き起こし、女性ファンを取り込む原動力にもなった。
 二頭に共通するのは地方競馬出身。中央のエリートをけ散らす姿に庶民が熱狂した。今度は、道営所属のコスモバルクが14日、海外GI「シンガポール航空国際カップ」で優勝した。
 中国新聞 5/16日 天風録 記事より引用