灯台下くらし

 夏目漱石は110年前に愛媛県松山東高校(当時は県尋常中)で教鞭をとった体験をもとに「坊っちゃん」を書いた。或る市民団体がその松山東高校の一年生を対象に先日、この小説を読んだかというアンケートを取ったが、414人中、全部読んだと答えたのは四割だった。
 10年前の調査では7割。この結果は愛媛大学のシンボジウムでも報告され、関係者を唖然とさせた。