出船

 1,今宵で船か お名残おしや  暗い波間に 雪が散る
     船は見えねど 別れの小唄に  沖じゃ千鳥も 泣くぞいな

     2,いま鳴る汽笛は 出船の合図  無事で着いたら 便りをくりゃれ
         暗いさみしい 帆影のまとで  涙なからに 読もうもの

大正十一年七月作曲。 情味あふれる作品。 昭和三年ごろ藤原義江の歌唱で全国に広まりました。