雪のふる町を

 1,雪の降るまちを 雪の降るまちを 想い出だけが 通り過ぎて行く 雪の降るまちを
      遠い くにから 落ちてくる この想い出を いつの日か包まん  あたたかき幸せの ほほえみ


   2,雪の降るまちを 雪の降るまちを 足おとだけが 追いかけてゆく 雪の降るまちを
        一人こころに 満ちてくる この哀しみを この哀しみを いつの日かほぐさん 緑なす春の日の そよ風


      3,雪の降るまちを 雪の降るまちを 息吹きとともに こみあげてくる 雪の降るまちを
          誰も分らぬ わが心 このむなしさを このむなしさを いつの日か 祈らん 新しきひかり降る 鐘の音


 昭和二十八年二月 フランス帰りのシャンソン歌手、高英男の歌で放送された「ラジオ歌謡」です。
 元々この歌は昭和二十四年十月開始のNHKラジオの連続放送劇「えり子とともに」の中で、二十
 六年暮れのある回に空白の時間ができ、急遽穴埋めために作られ挿入歌だったという。