元気をもらった同期会

 同期会の開催案内状が来た。 それからは仕事をしているときも少年少女時代の友の顔が浮かんでは消え、毎日ワクワクしていた。 開催日が近くなったころ、体調が悪く、前日には欠席も考えたが、妻に「元気を出して行ったら」と背中を押され、行くことにとた。
 会場に着き、受付には懐かしい顔が・・・皆、年を重ねても少年少女時代の面影が残っている。 おしゃべりに夢中。 五十年ぶりに再会した友に感激。 遠方からの参加者のスピーチで、就職列車の夜の駅で親が見送る話に当時を思い、胸が詰まった。 終戦末期に小学校へ入学。 学用品も教育書もなく、弁当と防空ずきんだけ持って登校、警戒警報のサイレンで竹やぶへ逃げる避難訓練。 食量難。 物資不足。 あるのは「我慢」「辛抱」勝つまでは、そんな時代を歩んだ友は、何かを成し遂げた顔をしている。 この会の幹事が用意した青春時代の歌をみんなで歌い、最後に教師を退職した女性の指導で認知症防止の体操。 童心に帰り、素晴らしい会。
 みんなから元気をもらった。 悪かった体調も良くなっていた。 幹事一同に感謝。 みんな元気で、また会おう。
 中国新聞 10/25日 広場 投稿記事より 農業 TNさん 67歳 (安芸高田市