ウリボウに注意

 わなの仕掛けはいろいろだが、一般適なのは、糸を張っておいてイノシシの鼻や足がこれに触れたとたんに、扉が下りて閉まるというものだ。 こうした罠で、どうしてもイノシシが掛からず、捕らえてもウリボウだけ。 親はまったくという例が多い。 これは仕掛けの糸を張る位置が低いためだ。 イノシシは年を取るほど警戒心が強くなる。 逆に、子どもは好奇心が旺盛なので、わなの中にも容易に入る。 ウリボウが糸に触り、扉がガチャン。 外で様子をうかがっていた親は一目散に逃げるというわけである。 仕掛け糸は、ウリボウに触れない高さに張る。 仕掛けた糸の高さを変えただけで、捕獲率があがった例がすくなくない。
 イノシシから田畑を守る おもしろ生態と賢い防ぎ方。 近畿中国四国農業研究センター研究室 江口 祐輔 図書より引用