選挙制度見直し必要

 衆議院選投票日の夜、布団に転がりながら開票速報をラジオで聞いていた。 次々と読み上げられる当確者は、自民党候補の連続だった。 そのとき、身震いする思いがした。 「これじゃ、戦前の翼賛選挙じゃないか」と思った。 本能的に民主主義が危ないと感じた。 翌日の新聞で気になる事を調べてみた。 すると、やはり自民、公明の与党得票数は、小選挙区比例区とも50%でしかなかった。 投票者の半数は、批判票であったのに、与党で三分の二の議席を確保している。 このように民意を正確に反映させない選挙制度は、絶対におかしいと思う。 羽田元首相は、この選挙制度をつくるとき、「これ
こそ政治改革」と強調したが、結果として国会での政党の構成比で、国民の意思を公平には反映させていない。
 いつの選挙でも、そうだ。 半数でしかない与党への賛成票で圧勝するのは、おかしい。子どもだって分ることだろう。 世界で小選挙区制をとっている国も多様な少数意見が抹殺され、声高な人の意思のみが、おお手を振ってまかり通っているように思えてならない。 日本の民主主義を健全化するためにも、小選挙区比例代表並立制は是正し、憲法にもあるように「正当に選挙された国会」になるように願っている。
 中国新聞 9/14日 広場 投稿記事より 会社員 55歳 I,Tさん 福山市