ツバメ巣立ちの整列

 今年巣立ったツバメが十羽、家の近くの電線に整列しているのを見つけた。 そばには親ツバメが二羽止まっている。 妻が言う。 「あれは我が家で巣立ったツバメよ。一番子の五羽と二番子五羽、あわせて十羽。 そばの親とで十二羽。私達にあいさつにきていると。 私は笑った。 「どのツバメも同じ様に見えるのに、何故我が家で巣立ったとわかるの?」 すると「あの雄親の尾羽の長さ、雌親の胸の周りの羽の色は間違いなく、この親」と言う。 ひなはどうだろう。 「それは一番子と二番子の大きさ、くちばしの色、親に甘えるような行動は、この子に間違いない」と言う。 思えば、毎年のようにヘビやカラスなどに襲われるので、いろいろと対策をして守った。又二番子のとき大雨が続き、餌がなかなか見つからず全部のひなに行き渡らない。 そうなると、親は大きなひなだけに餌を与え、小さいひなは後回しになるという。 小さいひなが落ちこぼれないように、妻は小鳥の餌を買ってきて小さいひなに重点的に与えた。
 そのかいあって、小さいひなも二日遅れはしたが無事巣立っていった。 ドラマをくれたツバメの夏も、そろそろ終わろうとしている。
 中国新聞 8/28日 広場 投稿記事より クリーニング業 T,Tさん 山口県玖珂郡