やまぐち森物語

 里山で竹林が猛威を振るっている。裏山の杉林に侵入して生育を邪魔したり、はては民家の軒下に入り込んだりと、あちらこちらで悪さが目立つ。 問題になっているのはモウソウチク。 タケノコ生産目的に江戸時代、中国から持ち込まれた種類である。  だが、現在では安価な輸入タケノコに押され、又プラスチック製品の普及などで見向きもされなくなった。 冬の札幌の風物詩ササラ電車。 車体に付けた竹製回転ブラシが、線路上の雪をけ散らして走る。 七十年間、使われた竹が山口県福栄村(現萩市)産モウソウチクであるは、あまり知られていない。 札幌市交通局は「耐久性と弾力性ともに優れている」と採用した理由を説明する。 竹材業者の廃業により、五年前、他産地マダケに切り替えられたのは惜しい。 県の竹林面積は全国四位。 荒れる竹林に県も手をこまぬいているわけではない。 農林事務所単位に市民ボランティアを呼びかけ、定員を上回る応募があった。 現在、十二グループが結成され、竹林整備に汗をながす。 伐採した竹の利用策にも知恵が必要だ。
 中国新聞 15/7日 周南、山口欄 記事より転記





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