童話王『200歳』 人柄をしのぶ 広島(アンデルセン展)

 世界の子供たちに童話で親しまれたデンマークの作家、ハンス.クリスチャン.アンデルセンの生涯と仕事を紹介する「アンデルセン生誕200年展」が、18日広島市中区基町のひろしま美術館で始まった。 同館、中国新聞社などの主催で七月十三日まで。 「私の生涯は波乱に富んだ幸福な一生であった。 それはさながら一遍の美しいメルヘンである」。 アンデルセンは自伝でこう書き始めている。
その生涯が始まったのは1805年、ちょうど二百年前のことである。 彼は生涯独身を通した、目を引くのは失恋相手のイヤリング。 彼は失恋の痛手を癒すかのように何度も海外旅行にでかけた。「みにくいアヒルの子」「はだかの王様」など多くの傑作を世に送りだした。 
 ユーモアたっぷりの面白い話もいいが、切ないストーリーの方が印象深い王子様と結ばれない「人魚姫」、凍え死んでしまう「マッチ売りの少女」ストーブに投げ込まれる「すずの兵隊」〜〜だからこそ、大人も魅了される。 一層の味わいを覚えるアンデルセンの物語。これから先、何百年も生き続けるに違いない。